軟水と硬水の違いは? それぞれの特徴や活用場面を解説

2022/04/01 更新日:2024/05/07

皆さんは、水に「軟水」と「硬水」があるのをご存知でしょうか。

もちろん、ご存知の方も多いかとは思いますが、その違いをはっきりと説明できる、という方は意外と少ないかもしれません。軟水と硬水では、含まれるマグネシウムなどの量も、味わいも違います。

そこで本記事では、軟水と硬水の違いについて詳しくご説明いたします。それぞれの特徴はもちろん、活用場面などもご紹介するので、ぜひ今後の使い分けの参考になさってください。

 

軟水と硬水の違いとは?

軟水と硬水は、「硬度」によって変わります。「硬度」とはマグネシウムとカルシウムの含有量で、算出基準は国によって異なりますが、日本では米国の基準が広く採用されており、「カルシウム濃度(mg/L)×2.5+マグネシウム濃度(mg/L)×4.1」によって算出されます。

※出典:SUNTORY「軟水、硬水、炭酸水」

 

硬度の区分

硬度の区分について、WHO(世界保健機関)の区分は「60mg/L未満」が軟水、「60~120mg/L」が中程度の硬水、「120~180mg/L」が硬水、「180mg/L以上」が非常な硬水となっています。

一方で日本での区分は、「100mg/L未満」の場合は軟水、「101~300mg/L」が中硬水、「300mg/L以上」が硬水となっているのが一般的です。

軟水、中硬水、硬水ともに、日本での区分のほうがマグネシウムやカルシウムの含有量が多いのがわかります。

※出典:食品安全委員会「清涼飲料水評価書 カルシウム・マグネシウム等(硬度)」

 

軟水の特徴

それでは、ここからは軟水の特徴についてご説明します。

具体的には「日本人にとって飲みやすい」「料理や割りものに合う」といった特徴が挙げられるため、各々詳しく確認していきましょう。

 

日本人にとって飲みやすい

硬度の高い水は、人によって苦みを感じたり、味にクセがあり飲みにくいと感じる場合もありますが、軟水の場合はミネラルが少ないため味にクセがなく飲みやすいと感じる方が多いようです。

また、軟水は基本的に無味無臭であるため、素材の味を生かすような繊細な日本料理にも適していると言えます。

 

料理や割りものに合う

軟水は基本的に無味無臭であるため味にクセがありません。そのため、食事の際に一緒に摂取する場合に適しています。

また、もととなる素材の味を邪魔しないため、ウイスキーの水割りなど、お酒を楽しみたい方にもぴったりと言えるでしょう。

 

硬水の特徴

一方、硬水の特徴にはどのようなものがあるのでしょうか。

具体的には「ミネラルが豊富に含まれている」「洗剤の泡立ちが悪い」などが挙げられるため、各々詳しく確認していきましょう。

 

ミネラルが豊富に含まれている

マグネシウムやカルシウムが豊富な硬水は、ミネラルを手軽に補給できるという特徴があります。ミネラルが不足しがちな日本人にとって、水からミネラルを補給できることはとても便利なはずです。

ただし、先述の通り硬水は口当たりが軟水のようにまろやかではないため、慣れないうちは苦みやクセを感じることが多いでしょう。

 

日本人の口に合わないことも

「軟水の特徴」の項目でも少し触れましたが、硬水は日本人にあまり馴染みがなく、人によっては味にエグみを感じる場合もあります。そのため、飲むことに対してハードルが高く感じる方もいるかもしれません。

また、硬水自体の味の主張が強いため、素材の味を楽しみたい割りものなどに使用するにはあまり適していないでしょう。

 

日本の水道水は軟水?硬水?

ここまでお読みいただいて、「日本の水道水は軟水なの?硬水なの?」と気になった方もいらっしゃるかと思います。結論、日本の水道水は、一部の地域を除いて軟水です。先述のように硬水は日本人の口に合わないことが多く、石鹸の泡立ちも悪くなるため、日本の水道水の平均硬度は「44mg/L」となっています。

※出典:食品安全委員会「清涼飲料水評価書 カルシウム・マグネシウム等(硬度)」

 

硬度の違いはどうして現れるの?

それでは、なぜ同じ水なのに硬度に違いが表れるのでしょうか。例えば、欧米の場合は河川が長く海までの傾斜が緩やかなので、水が時間をかけて地層に浸透して通り抜けます。そのため地下の岩石から溶け出したマグネシウムやカルシウムを多く含むのです。

一方、日本の場合は河川が短く海までの傾斜があるため、比較的短時間で地下水が地層を流れます。そのため、マグネシウムやカルシウムをそれほど多く含まない軟水になるのです。

※出典:SUNTORY「軟水、硬水、炭酸水」

 

軟水と硬水、それぞれどんな場面で利用できる?

軟水と硬水にはそれぞれ特徴があります。軟水はどういった場面で、硬水はどういった場面で使うとその良さを引き立たせることができるのでしょうか。

具体的に、軟水は先述のように素材の味を生かす和食に、硬水は洋風の煮込み料理などに向いているでしょう。例えばクセのある硬水を和食に使ってしまうと、出したかった味を硬水が邪魔してしまうかもしれません。一方で肉や魚介の臭みを消す必要のある洋風の煮込み料理の場合は、硬水の苦みやクセが食材の臭みを消してくれるのです。

日本は広い地域で軟水ですが、硬水のミネラルウォーターも販売されているため、場面によって軟水と硬水を使い分けるのも良いでしょう。

 

ウォーターサーバーの水は軟水?硬水?

この記事をお読みの方の中には、「ウォーターサーバーの水は軟水なのか硬水なのか」という点を疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれません。

日本のウォーターサーバーの水は、ほとんどが軟水です。

軟水は日本人にとって馴染みのあるものであるため、おいしく飲める上、温水と冷水がボタンひとつですぐに出てくるため、料理はもちろん、薬を飲む時や白湯を飲みたい時に非常に便利と言えるでしょう。

 

体に合った軟水で快適な生活を

日本の水は軟水が多く、ほとんどの人が軟水に馴染みがあり、硬水よりも飲みやすく感じるはずです。ウォーターサーバーがあれば軟水の温水や冷水がほんの数秒で手に入るため、非常に利便性が高いと言えます。

体に合った軟水で、快適な生活を送りましょう。

 

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